SOUND
OF HARDSTYLE
HARDHOUSEの側面、HARDTRANCEの側面など色々な切り口から語ることはできるが、やはりガバ/ハードコアに関わってきたものとして、
ハードコアの観点からHARDSTYLEを見ていきたい。
まずHARDSTYLEの特徴としてまず気が付くところは、その特徴的なベースにある。
日本にも流通しているTRACID TRAXXや最近のKONTORはハードハウスのフォーマットである裏打ちベースが「ンブヮァッ」とひっくり返ってるように聞こえるだろう。
この、シンセ用語で言うところのATTACK TIMEが遅めのベースこそ、HARDSTYLEの基本形であり、縦ノリと横ノリ両方のグルーヴを融合させるその答えが、このリバースベースに隠されている。
GERMAN HARDSTYLEがTRANCE寄りな所に対し、DUTCH/ITALIAN HARDSTYLEはブレイクの展開やシンセフレーズにNEWSTYLEのフレーバーを取り入れ、より高い変態度をキープしている。
一時期日本ハードコアシーンでも流行の兆しを見せた、UCなどのHARDBASSサウンドも、HARDSTYLEに取り込まれ見事進化して復活しいてるのだ。
DECIBEL ANTHEM/THE BEHOLDER(SEISMIC)やPULLOVERに見られるように,往年のガバアンセムネタのHARDSTYLEもだんだんとその数を増しつつある。
NEWSTYLEとHARDHOUSE、似たマインドを持ちつつもお互い歩み寄ることの無かった両者が、リバースベースという音をきっかけに見事に
融合し、ビッグウェーブを起こしているのだ。まさにAGE OF REVERSE BASSなのだ。
現在HARDSTYLEというジャンルで多くのリリースが行われているのが、おそらく原産国であるイタリア。TITANIC、STIX、SIGMA、DANCE
POLLUTION、EXCESSなど、数多くのレーベルがイタリアから発信している。
オランダからはMIDTOWN系列のSEISMICを筆頭に、DJ PAUL率いるHARDBASSレーベルROTTERDAM TEKNO、新興レーベルFUSIONやSCAN
TRAX、そして流行に敏感なID&Tなど、数こそイタリアには至らないものの、ダッチハードテイスト溢れるハイクオリティなHARDSTYLEのリリースを繰り広げている。
ドイツからは、TRACID TRAXXやKONTOR、DANCEDEVISION、NightFlight等からHARDSTYLE的なリリースがある。
GERMAN HARDTRANCEとの境界線をあいまいにしつつ、より高い音の自由度を求めて、今も進化と細分化を続けている。
今オランダのNo.1 HARDSTYLE DJといえばLADY DANAが挙げられるだろう。
日本でもYOJI BIOMEHANIKAとの競演が記憶に新しい「DON DIABLO」もガバ絡みのHARDSTYLEDJとしてトップクラスのポジションを誇っている。
また、PAULやPANIC、MC RUFFIANもHARD BASS/HARDSTYLEアーティストとして
、数々のイベントに出演していたりする。
まだまだ加速するHARDSTYLEシーンにこれからも注目していきたい。
WRITTING BY DJ JEA (SHARPNELSOUND) 2002.12.07
contact to dj jea
djjea@hardstye.jp
|